釜萢

昨年頃から体調が悪いようでしたが、ついにかまやつさんが亡くなりました。本当に好きだったミュージシャンだったので、がっくりきました。もはや日本ポップス史のリビングレジェンドでした。結局私は一度も生でムッシュを見ることができなかったのです。本当に残念です。

ロカビリー時代の曲はヤバい曲だらけで、特に学生の頃聴いたのが「マージャン必勝法」。でも本人は元々C&W歌手であってロカビリーというつもりはなかったようです。でも、三人ひろしに無理やり入れられて、いつの間にかわけのわからない歌を歌わされたようです。この時期の話は、ラジオや著書で語ってますがこれがよく細かいことを覚えてるんですよ。実はこの50年代のロカビリー系のミュージシャンで現役の人は、平尾、ミッキーくらいでしょ?かまやつさんはその後のGSでもフォークでもロックでも最先端の人になります。適応能力が高いのでしょうね。スパイダースも私が最も聴いたGSで、特にかまやつさんの作曲のセンスは本当カッコよかったですね。このあたりは語りきれないので、このあたりで。

と思いましたが、もう1点だけ。かまやつさんのすばらしさは、常に若い優れたミュージシャンを発掘・支援し続けたことです。はっぴいえんどの日本語ロック論争時もかまやつさんは否定する内田裕也に対し、肯定してましたし、ガロ、アルフィーなどをかわいがり、荒井由美のファーストシングルのプロディースもしています。その後も常に若いバンドと接点をもち、近年ではザゼンボーイズなんかも評価しています。最後のバンドとなったライフイズグルーブのアルバムがでなかったのが残念ですが、小山田氏、曽我部さんをはじめ多くのリスペクトを受けてきたことはご存じのとおりです。

そいうった面でも、50年代から2010年代まで常に若者のポップミュージックシーンの中心に居続けた彼の存在は唯一無二です。心よりご冥福をお祈りします。