正幸

週末上京してきました。正味48時間でしたが、非常に濃く有意義な旅でした。特にいとうせいこうフェスに参加できたことは満足しています。6月のテレビ番組のロケでご一緒した際、フェスの話もさせていただきましたが、御本人が巨大な会場のステージの上で唄っている姿を観てすごい人だと再認識。あの方のマルチな才能には本当驚異です。芸人というか文化人というかなんなんでしょうか?脳の中に、いろんないとうせいこうがあるんでしょうね。あの方を簡単に語ることはできないのです。しかもそれぞれの造詣が深い。

しかし、個人的にはあの方のラップが好きであの声とリズム感と歌詞(リリック?ライム?)が絶妙なんですね。生のせいこうさんを観たくて、2年前に下コメのライブで浅草に行き、そこで生せいこうと生ラップを初めて体験しました。今回のフェスは、レキシはもちろんいろんな出演者のコーナーに参加して次々ラップを披露するという夢のような内容が実現し、感動しました。特に口ロロのライブ自体初めて観て、そこで「ヒップホップの初期衝動」を生で体験。感動しました。とにかく、オールスター出演でライムスターやキョンキョンなんて初めて観ました。1万人の会場で13列目といういい席でした。もう2度見れないイベントでしょうね。

とりあえず、関係者窓口で広島から持参した2KGのお米をお祝いに差し上げました。もうお会いする機会はないかもしれませんが、このタイミングで共演させていただき、フェスにも参加できたのは幸せなことです。私は生き方としてせいこうさんに憧れていますが、それは様々な仕事、つまり音楽、作家、タレント、仏像、園芸、古典芸能、演劇など無数にあるそれぞれを仕事と割り切ってやっている感じがまるでないのです。どれも自分の意志でやっているようなのです。そして、最後に「私はミュージシャンじゃないから音楽のことはよくわからない」と。この言葉は印象的でした。もちろん誰が見てもラッパーとしてプロミュージシャンといえるでしょう。でも多分音楽以外のどれもプロではなく、アマチュア的なスタンスで臨んでいるのではないか?と思うのです。

しかもネット中継で見た、2日目の最後を高木完や藤原ヒロシ、ヤン富田ら錚々たるメンバーで「東京ブロンクス」などやった後に、アンコールを一人短い小唄でしめてました。この幅の広さ、粋すぎます。かくありたいものです。