ゴーストライター!

 いやー、ソチ直前に降ってわいたようなゴーストライター騒動。コントみたいなことがあるんですね、面白すぎです。ニュースで深刻に報道されるほど笑えます。「作曲は神聖なものだから撮影はできない」とかいってカッコつけて、自分は作ってなかったなんて、落語のネタにでもできそうですが、テレビ何かで大々的に偉人のように伝えられてる人って、実は…なんてこと沢山あるんじゃないですかねー。でもそれだから面白い。談志も言ってますが、落語は駄目な奴らの話を笑うもの。結局自分らと同じでみんな馬鹿だよなー、って共感できるから笑えるし妙に安心するものじゃないですかね。

 でもうちの事務所なんて、ゴーストだらけですからね。まずゴーストソングライターが唯野城人。秋本哲治の唄う曲はすべてこの人の作詞作曲。それからゴーストエンジニアが安芸田高市。モリソンと、ドウゲン以外のアルバムの録音、ミックス、マスタリングなんか全部この人の仕事。そしてゴーストプロデューサー&アレンジャーの私こと、安芸門徒鉄次!これまでの全てのAMOの活動のプロデュースをおこなってきました。が、ゴーストに徹するため、一度も公の場に出たことはございません!

このHPの日記が唯一の社会の窓、長崎の出島みたいなもんですよ。

 新垣氏も最後までゴーストに徹して、謝罪声明もファックスのみにする方が職人らしかったんですけどね。そしたら、新垣氏も曲も神秘性が増したと思うんですよ。素直に出ていくあたり、やはり人の子でしたね。

 まあとにかくAMOなんてゴーストの集まりみたいなもんで、そもそもこの音楽事務所自体が実在するのかどうかも定かではありません。もはや「ゴーストオフィス」ですね~。

 でもね、例えば若い女性歌手で作詞が本人で作曲が本人&男性ソングライターみたいなクレジットってよく見かけますが、こういう場合実際どこまで本人が作曲に関わっているのか怪しいなとおもうことがあります。ほとんど関わってなくても、本人のイメージやステータスを上げるために共作にするってこといくらでもあるでしょ。でもこれは詐欺って言われないんですよ。

 最も有名な例で、レノン&マッカートニーの共作って初期だけで、中期以降はほとんどそれぞれが勝手に作っていたわけです。でも詐欺どころか、彼らの神格化は更に進んだのであって、それはそれでなぜかみんな納得してる。それは、みんなビートルズが好きだからなんですよ。クレジットなんかどうでもいい、すばらしい音楽とそれに対する聴衆の愛情が余計な口を挟ませないんです。

 もう一つ例を出せば、よく噂になりますが、スティービーワンダーやレイチャールズが仮に実は目が見えたとしても、彼らはそこまで叩かれないでしょう。だから今回の件はやっぱり、佐村河内氏が本当には愛されていなかったんじゃないですかね。

あの人の人間性ではなく、被爆二世とか聴覚を失っても…とかいう2次的要素のイメージだけが先行していただけなんでしょうか。

 まあ、そんなこと言いながらうちの場合、残念ながら唯野城人にも全く批判どころかほとんど認知されていないのが現状。かくゆう私、安芸門徒鉄次もほとんど認知されておりません。1度でいいから批判されて、記者会見してみたいものです。イッセー尾形の一人芝居もしくは落語のような状態になりますが…。